新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、院内感染によるクラスター(集団感染)が深刻になってきました。
院内感染は、ウイルス対策が不十分な歯科医院でも起こり得ることから、心配されている患者様も多いようです。
今回は、当医院が行っているウイルス感染を防ぐための3つの取組みを順を追って紹介します。
3つの取組みとは?
①来院する患者様への対応(消毒・換気・マスク着用)
②クリニック専門の清掃業者による衛生管理
③徹底した器具の滅菌
来院する患者様への対応
新型コロナウイルスの感染ルートは、厚生労働省のWEBサイトで次のように説明しています。
感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つば など)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染します。
接触感染 感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、自らの手で周りの物に触れると感染者のウイルスが付きます。未感染者がその部分に接触すると感染者のウイルスが未感染者の手に付着し、感染者に直接接触しなくても感染します。飛沫感染やによる拡大も懸念されています。※感染場所の例:電車やバスのつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、スイッチなど
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q4
当医院では、飛沫感染や接触による感染を予防するために次のような取り組みを実施しております。
発熱や咳などの症状がある患者様への対応
院内での新型コロナウイルス感染を防ぐため、発熱や咳など風邪の症状がある患者様はまずお電話にてご相談いただき、症状が改善する期間を設けてから診療しております。
新型コロナウイルスの症状は厚生労働省のWEBサイトのPDF資料を参考にしてください。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000596905.pdf
連携登録医宛に、”新型コロナウイルス感染症の診療について”という連絡が国立国際医療研究センター病院から下記のような資料が届きましたので、資料をスキャンしたものを掲載します。
来院する患者様へのお願い
マスクを着用することをお願いしております
感染者のくしゃみ、咳、つば 等と一緒に新型コロナウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込むと感染する可能性がありますので、来院する患者様に飛沫感染の予防としてマスクを着用することをお願いしております。
手指消毒をお願いしております
当医院内のどの場所でも手指消毒ができるように、待合室・診療室などに手指消毒液が置いてあります。
来院する患者様には、手指消毒をお願いしております。
3つの手指消毒液をご用意しております。
・クロルヘキシジングルコン酸塩配合のアルコール
・消毒用エタノールIPA
・ウイルス細菌に効く手指消毒用アルコール
アルコールアレルギーのある方には、カンファスイをご用意しております。
カンファスイは、殺菌用として幅広く使用されている厚生労働省認定の食品添加物薬剤「次亜塩素酸ナトリウム」に、食品添加物の酸化剤を加えて生成された衛生水です。
アルコール消毒で手荒れの方は・・・
OSCAREハンドクリーンジェル
アルコール62%という高濃度の含有量で、手指の消毒と保湿が同時にできます。
OSCAREハンドクリーンジェルに含んでいる様々な成分は、乾燥などの刺激から素肌を守ります。
爽やかなジェルタイプでベタつきも少なく、手指を清潔に保つことができます。
強力な除菌や除ウイルス効果により細菌・ウイルスを撃退するから安心して使えます。
咳エチケットにご協力ください
来院する患者様には、咳エチケットにご協力いただいております。
咳エチケットについては、厚生労働省のWEBサイトに詳細が掲載されておりますので、下記リンクからご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html
定期的な換気と密閉の回避
厚生労働省のWEBサイトでも、集団感染を防ぐための換気の重要性が掲載されています。
当医院においても、換気を十分に行い密閉空間や風通しの悪い空間を作らないようにしております。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000618969.pdf
密閉の回避
患者様の来院を予約制にしております。
接触する場所への消毒
他人が接触した場所に触れることに対して、敏感になっている患者様も多いと思います。
当医院内も安全性を高めるために、ドアノブ・受付のテーブル・診療室のイス・待合室のソファーなどを定期的に消毒しています。
過度の消毒ですが、クリップボードやボールペンなども消毒しています。
スタッフのマスク着用
スタッフ全員がマスクを着用しております。
診療室では、必要に応じてスタッフがゴーグルマスクを着用します。
スタッフがこまめに手洗い
当医院のスタッフは、こまめに手洗いや消毒を行っています。
安全性を考慮し、医療用ハンドソープによる手洗いを実施しております。
ゴミの密閉
その日のゴミを密閉して捨てています。
スタッフのうがい
スタッフはウイルス・細菌予防効果の高いうがい薬を使用して、うがいを行っています。
携帯型の空気清浄機
当医院のスタッフは、首にかけて使える携帯型の空気清浄機を着用して、新型コロナウイルス感染防止対策をしています。
この空気清浄機は、空気中に存在するウイルスなどの有害物質を光触媒技術で水や二酸化炭素などの無害な物質に分解します。
診療室には光触媒環境浄化装置を導入
大学病院や研究施設などで使用している光触媒環境浄化装置を導入しています。
この装置は、光触媒セラミックを使って菌・ウイルス・臭いの分子(成分)を分解して除去します。
安心して診療室にお入りください。
飛沫感染(エアロゾル)の歯科的防止対策
治療の内容によって通常のバキュームと同時に口腔外サクションを使用して、飛沫感染を防止します。
https://www.toyocho-shika.jp/covic-part2.html
クリニック専門の清掃業者による管理も実施
院内清掃は、患者様や当医院スタッフへのウイルス感染を防ぐために必要不可欠です。
特にその清掃方法が、重要なポイントになります。
以前の記事でも紹介しましたが、当医院はウイルス・菌の感染を防ぐため、院内の清掃をクリニック専門の清掃業者が定期的に行うことにより、高いレベルでの衛生管理を実現しています。
https://www.toyocho-shika.jp/cleanup.html
徹底した器具の滅菌
器具の滅菌については、メディアが頻繁に取り上げていることもあり、社会問題化しております。
器具の滅菌についても以前の記事で紹介していますが、新型コロナウイルス対策には重要なポイントになりますので、今回の記事で改めてご説明いたします。
グローブについて
グローブは患者様ごとに交換し、使用済みのものは廃棄します。
治療によっては、一人の患者に何枚も新品のグローブを交換しております。
エプロン・コップ類
エプロンやコップなどはディスポーザルタイプを使用していますので、1回ごとに交換し破棄処分して清潔保持を行っています。
診療室で触るものは原則滅菌
医師や衛生士が触るものに対しては、原則として滅菌しております。
例えばライトの取っ手まで滅菌しております。
タービン等の器具類
さてここからが本番です。
新聞などのメディアで話題になっている”タービン等の器具の滅菌”について説明します。
当医院では歯を削る道具であるタービンだけではなく、コントラハンドピースや超音波スケーラも全て滅菌消毒しております。
また、この他にも3WAYシリンジ(空気・水が出る道具)や、バキュームジョイント(お水を吸う道具)の滅菌を自主的に行っています。
”自主的に”と書いたのは、3WAYシリンジやバキュームジョイントは滅菌をしているクリニックが少ないからです。
器具は滅菌すると劣化する⁉︎
バキュームジョイントのウイルス対策
当医院は、バキュームジョイントの先端だけ滅菌しているわけではありあせん。
手で持つところである本体もきちんと滅菌しています。
本体も滅菌すると本体部分が劣化します。
次の画像は、先端部分だけを滅菌しているバキュームジョイントと本体部分も滅菌しているバキュームジョイントの比較画像です。
劣化の状態があきらかに違います。
3WAYシリンジのウイルス対策
当医院は、3WAYシリンジの先端だけ滅菌しているわけではありあせん。
手で持つところである本体もきちんと滅菌しています。
本体も滅菌すると本体部分が劣化します。
次の画像は、先端部分だけを滅菌しているバキュームジョイントと本体部分も滅菌しているバキュームジョイントの比較画像です。
劣化の状態があきらかに違います。
タービンの滅菌
東陽町歯科医院では、患者様の安心安全のために一人の患者様ごとに必ずタービンを滅菌しております。
しかしタービンを滅菌していない歯科医院も存在していることは、全国紙の新聞記事などで頻繁に取り上げられていますので、ご存知だと思います。
なぜ全国紙の新聞記事で「タービンの滅菌をしていない歯科医院が多い」と何度も掲載するのでしょうか?
その理由についてメディアは、あまり触れていないようです。
コストの問題
実はその原因の一つは、滅菌のためのコストが大きくかかることなのです。
タービンは、毎回きちんと滅菌すると壊れやすくなります。
本当に滅菌している歯科医院は、数ヶ月に1回点検・修理を行うため業者におくります。
そのため、多くのタービンを所有する必要があります。
下の画像は、修理したタービンが修理から戻ってきた時に撮影したものです。
日付を見ると1月と3月であることが確認できます。
2ヶ月毎に修理していることが確認できます。
本当に滅菌していると、このようになるのです。
タービンを滅菌するための労力、タービンを定期的に修理するコスト、多くのタービンを所有するためのコストが、メディアで頻繁に取り上げている「タービンを滅菌しない」問題の原因の一つです。
必ず毎回タービンを滅菌して壊れることは、歯科医院の本意ではありませんが、本当に滅菌している歯科医院は数ヶ月に1回は定期的に修理をしております。
滅菌できない道具はどうする?
医療器具によっては、滅菌できない道具もあります。
そういった滅菌できない道具は、ディスポーザルカバーを使用して1回使用したら破棄処分しております。
衛生管理については、別の記事でも特集していますのでご覧ください。
https://www.toyocho-shika.jp/hygiene.html
最後に消毒用エタノール綿をお渡し
治療が終わったら、必要に応じて会計時に消毒用エタノール綿をお渡しします。
消毒して安心してお帰りください。
東陽町歯科医院は、新型コロナウイルスが流行する以前からウイルスの院内感染対策に取り組んでいます。
患者様とその家族、当院のクリニックのスタッフの安心安全を第一に考え最新歯科治療を提供していきます。
現在でも医療機関の関係者、スタッフにも安心して診療を受けていただいています。
厚生労働省新型コロナウイルスWEBサイト
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00088.html