保険治療の詰め物には、白い詰め物や銀歯の詰め物のようにいくつかの種類があります。
最近では、保険治療で銀歯を白い歯に変えてみたい患者様が増えてきました。
しかし、この注目を集めている保険治療で銀歯を白くすることは欠点があります。
当院では患者様にその欠点を必ず伝えるようにしているのですが、その欠点を知った患者様は、『保険で白い歯』にする治療をためらうケースが多くあります。
いったいその欠点とはどんなものでしょうか。
そもそも治療が出来ないケース
歯の部位によっては『保険で白い歯』の治療は出来ません。
また銀歯の形や虫歯の種類によっては、治療が出来ないケースもあります。
全部の被せ物(クラウン)が対象で、部分的な銀歯や奥歯のブリッジ、部分入れ歯のバネがかかる歯などです。
治療しない方がよいケース
耐久性
『保険で白い歯』は耐久性が強くありません。
硬いものを噛むことで割れることもあります。
ですから歯ぎしりや食いしばりのある方は、割れたり欠けたりします。
歯の幅
歯の形・高さ・幅により治療が出来ないケースもあります。
歯と歯の幅で制約があるからです。
歯の色
歯の色彩にちて細かな調整ができません。
コーヒーや紅茶、お茶などで、時間の経過とともに着色しやすくなります。
歯を削ることについてご存知ですか?
『保険で白い歯』は、銀歯を被せる治療よりも歯を削る量がやや多い場合があります。
当医院の目標は『なるべく歯を削らない』ことです。
目標通り当医院では、削る歯を最小限にして治療していますが、銀歯を白くするための治療は、健康な歯を削る場合があります。
ですから、この歯を削るデメリットをよく説明して、患者様は歯を本当に白くしたいのかをご判断いただきます。
文頭に「欠点を知った患者様は、『保険で白い歯』にする治療をためらうケースが多くあります」と記載しましたが、まさにこの歯を削るデメリットを説明した上で治療を行わないと判断した患者様のケースのことです。
模型で見えてくる歯を削る量
本来であれば、『保険で白い歯』で治療した歯と銀歯で治療した歯の画像を比較して説明したいところですが、それは出来ません。
ですから、模型を使って説明します。
まずは、削った後の歯の比較をご覧ください。
左が銀歯、右が『保険で白い歯』の治療です。歯を削る範囲の違いは一目瞭然ですね。
銀歯と『保険で白い歯』で使用する実物の被せ物も並べてみます。
次は口の中の模型で銀歯と保険適用の白い歯を照らし合わせてみます。
これで更にイメージが膨らむのではないでしょうか。
まずは銀歯の画像です。
次は保険で白い歯の画像です。
最後に銀歯と保険で白い歯の被せ物の厚さを計測した画像を掲載します。
圧倒的に銀歯が薄いことがご理解いただけると思います。
まずは銀歯を計測した画像をご覧ください。
次に保険で白い歯を計測した画像をご覧ください。
このように計測すると銀歯が、とても薄いことがよくわかります。
薄いということは、歯を削る範囲が少ないことを意味します。
当医院では、治療を行う前に『保険で白い歯』のメリット、デメリットをよく説明し、患者様が治療を望む場合は、歯を削る前にどの歯の場所にデメリットな状況が起こり得るかを確認してもらってから治療を開始します。
保険で白い歯に適しているケースは?
小さい虫歯であれば、前歯~臼歯まで適応する可能性があります。
実は銀歯は悪くない
銀歯の治療は悪いわけではありません。
当医院では、なるべく歯を削ならない銀歯の治療も選択肢の1つとして考えています。
当医院の試み
なるべく歯を削らない銀歯の治療方法として、歯の隅角を保存する技術で笑った時に銀歯が見えにくくする方法があります。