読売新聞 乳歯無理に抜かないで!生え始めの永久歯は必ず仕上げ磨き!

乳歯についての記事が読売新聞に掲載されましたので紹介します。

2015年9月4日読売新聞

6歳前後になると、乳歯が抜けて永久歯に生え替わり始める。ぐらつく乳歯は無理に抜こうとせず、生え始めの永久歯は虫歯にしないよう丁寧に手入れをしたい。親が仕上げ磨きなどを通じ歯の状態をよく確認することが大切だ。
歯の生え替わりは長期間に及ぶ。20本の乳歯が生え替わり、新たな永久歯も加えて計32本になるのは17〜18歳ごろ=イラスト上=。人によっては、一番奥の「親知らず(第3大臼歯)」が生えずに計28本の場合もある。
まず、6〜8歳ごろに前歯の上下4本が生え替わる。早い子では4歳ぐらいで抜け始める場合もある。同時期に乳歯の奥隣に「6歳臼歯(第1大臼歯)」と呼ばれる新しい歯も生えてくる。その後、15歳ごろまでに残りの乳歯も順次生え替わっていく。個人差が大きいので、生え替わりが遅いからと過度に心配する必要はない。
乳歯はどのような仕組みで抜けるのだろうか。「桜堤あみの歯科」(東京)院長の網野重人さんによると、歯茎の内部で永久歯の成長が始まると、乳歯の根っこの部分が縮むように消失していき、最終的に抜け落ちるのだという。
ぐらつきが気になるからといって、まだ根っこが残っている状態で無理に引き抜くと歯茎を傷つけたり、歯が割れたりする恐れもある。抜いたほうがいいかどうか迷ったら、歯科医に相談しよう。
東京都内の主婦は最近、長男(6)が、ぐらつく前歯を触る癖が気になるという。「低年齢の子に触るなといっても難しい。むしろ、口に雑菌が入らないように、触る場合は手を清潔にしてからと教えてあげましょう」と網野さんは助言する。
ただ、乳歯が抜ける前に、永久歯が出てきてしまうケースもあり、気づいたら早めに受診する。永久歯が斜めに生えないよう処置が必要となる場合もあるからだ。
一方、生え始めの歯は虫歯に注意が必要。特に6歳臼歯は、手前の歯の陰になって見えづらく、磨きにくい。
「ライオン歯科衛生研究所東京デンタルクリニック」の歯科医、河野有里さんは「生え始めの歯は汚れが付着しやすいので、必ず親が仕上げ磨きをしてあげて」と助言する。歯ブラシが届くように意識して磨いてあげたい=同下=。「12歳臼歯(第2大臼歯)」も生え始めは同様に磨きにくいので、子どもに磨き方をよく教えておこう。糸状のデンタルフロスを使ってもよい。
生えた歯が成熟し、安定するには5年ほどかかるとされる。虫歯予防のため、3〜6か月に1度、歯科でフッ素塗布をしてもらうのも有効だ。
「歯が生え替わる時期は、口の中の状態が大きく変わる。8歳ぐらいまでは親が仕上げ磨きをしながら、口の中をチェックしてあげてください」と河野さんは話す。

■歯が生え替わる時期に注意すべきこと
▽グラグラする歯でも、根っこが残っている可能性もある。無理に抜こうとしない。
▽歯がぐらついている間は歯茎に炎症が起きやすく、出血することも。仕上げ磨きの際、痛がる場合はブラシが強くあたらないよう配慮する。
▽歯科でのフッ素塗布や、フッ素入りの歯磨き粉などを上手に使い、虫歯を予防する。
▽生え替わりの時期には個人差がある。他人と比べない。
(網野さん、河野さんの話をもとに作成)

最近の記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
PAGE TOP